メルカリで仁多米販売を開始したときのこと

奥出雲へ移住するより1年ちょっと前の2020年1月より、メルカリでの仁多米販売を開始しました。
2020年12月時点で約100名の方々に総量約1,500kgをご購入頂いています。

ここではメルカリでの仁多米販売に至った経緯と出品に際して考えたことを記録します。

きっかけはコメ余り

2020年1月2日。正月に帰省していた時に家族で話をしていた時にメルカリでのコメ販売の話が持ち上がり、その日のうちにメルカリ出品を開始しました。そのメルカリ出品を始めるに至った理由は米が余っていたからです。

この時まで、収穫した米の主な出荷先は農協に加えて個人的にやり取りしている米穀店、そして個人取引をしている方々でした。各出荷先に対する出荷量については、農協は収穫前の事前申請。米穀店と個人取引相手へは毎年同量程度の出荷が決まっています。つまり「収穫前」に主な取引先の出荷量が決まります。このため毎年の米作りでは、今年の収穫量を「収穫前」に見積もったうえで各出荷先への出荷量を「収穫前」に決めます。

当然、年によっては収穫量が少なかったり多かったりします。事前に出荷量を決めている手前、「今年は収穫量が少なかったので少なく出荷します」はなかなか言えません。このため各出荷先へ伝える出荷量については少し少なめにしています。このため例年でも多少のコメ余りが発生しますが、それでも知り合いに引き取ってもらうなどしてさばききることができていました。

ところが2019年収穫分は30kgの米袋で20袋強(約600kg)も余ってしまいました。これをどうするかということで話をした結果、メルカリでの販売をしようとなりました。

商品紹介写真へのこだわり

メルカリでの販売をすると決まり、まずはメルカリで既に出品されている米がどのくらいあるのかを検索してみることになります。すると、既にかなり多くの方々がご自分で栽培された米を販売されていることが分かります。取引評価回数を見ると何年も前から始めているような販売実績を持つ方々もいます。

これら他の米農家さんも出品している中で自分たちの米を選んでいただく必要があります。取引実績も無ければフォロワーも当然いない状況にあって、まずは何より、うちの米を見つけて頂く必要があります。

商品紹介写真の特に1枚目をどのようなものにするかはとても悩みました。結果、うちの仁多米を栽培した環境が伝わるようなものにしようということで完成したのが下の画像です。

2ページ目以降の商品紹介ページにも栽培環境が伝わるような写真を載せていき、米そのものの写真よりもどのような土地で作られた米なのかが伝わるように意識しました。

そして商品紹介画像の最後には、仁多米のルーツを紹介する文章も載せることにしました。

奥出雲では古くから「たたら製鉄」が営まれてきました。そして現代においても世界で唯一、たたら製鉄を定期的にやっているのも奥出雲です。仁多米は、このたたら製鉄があったからこそ生まれた米です。そのことを文章にして商品紹介画像の最後に載せました。

それでも販売開始後しばらくはなかなか売れない

商品画像も用意して、いざ出品。いろいろと考えてやっと作った商品紹介画像と仁多米というブランド。メルカリでの販売直後は「一気に売れるんじゃないか?」と期待さえしていました。

ところが、そう甘くはありません。出品直後はなかなか売れず、最初の3ヶ月くらいはセール価格で出品した際にようやく売れるという状況が続きます。この時、現実の厳しさを痛感したのを覚えています。

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